2014年12月13日土曜日

眠気覚ましにニュースを斜め読み。

今、浜松に向かってる最中です。

はてさて、例のFITの話ですが
色々と裏がありそうです。
あの記事ですけど、新聞自体が
裏取りをどれぐらいしてるのか?
とはたと疑問に思った次第です。
(この疑問に思う、ということが
 ディベートの最大の効用、
 という事を忘れがちです。
 情報を鵜呑みにしない、
 大事な事です。それはこのブログ
 も同じです。というかこのブログ
 には何のオーソリティもありません。
 ただ単に渡部自身のブレインストーミング
 ですから。)

FITの問題点については

ただでさえ買い取り価格の初期設定が
「高価」と批判の的になった太陽光発電
ですが、中国系の資材によって安価
になりつつあるヨーロッパの傾向から
みて、

設営コストも含めても発電コスト
は安価になる、

当然それにあわせて
買電の価格設定も見直す、
というのが今回の話。

それはそれで真っ当な話。

買電価格が高いままであれば
電力会社の収支悪化、
それはなくとも、
価格転嫁によって、
消費者の負担増につながる訳
だから。

あとはこれから売電事業を
始めようと思う様な業者への
インセンティブがないという
問題は上がって来るでしょうね。

ただ、コスト的にペイできて
後はスケールメリットの問題
だけになれば、電力会社なり
社会インフラを担える会社が
拡大すれば良いと思うのです。

それが当初の目的だろうし。

ただまぁドイツみたいに、
国内のパネル製造会社
(目の付けどころが〜でしょ、の
 あの会社とか・・・)
にとってはコスト削減圧力は
相当なものでしょうからそういう
会社の動向が気になるところです。

一般消費者の目線で考えれば
発電コストが安くなる、
買電価格下がる、
価格転嫁分の費用低減

のメリットがありますが

もっと日本の工業産業全体で
見ると、

発電設備の開発
海外からの安い資材流入
1)発電コスト低下
同時に
2)メーカーにはコスト削減圧力
業績悪化
3)海外からの安い資材購入=
エネルギー自給率低下という
本末転倒な部分もあり得ます。

そういう事も考えると、
後は数字の比較なんでしょうけど、
この問題ってどっちにも転びそうな
話の様な気がしますねぇ。

(ま、昨今のHEnDAの大会では
 「水戸黄門の印籠」のごとき
 エビデンスは存在しないので
 エビの出し過ぎ、
 エビの出しっぱなし
 には注意したいものです。
 自戒も含めて)

明日ですね〜 全国大会前日。 

選手の皆さん、リサーチはこの辺にして睡眠もしっかり取ってくださいね。

しかしまぁ、肯定側としては
辛い報道が出ましたねぇ。
ただ、不確実性は高まった
かもしれませんが根本から
崩れる訳じゃないので、
用意してきたエビを信じて
試合した方が良いと思います。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141211/k10013885601000.html

ただ、
再生可能エネルギー全般が
「普及するかどうか」と
「それで儲けられるか」とは
基本的に別問題だと思いますし
(売電できないから、ソーラーを
 設置しようとするインセンティブ
 は低下すると思いますが。)
ソーラー発電設備自体のコストは
全世界的には下がりつつあるので、
守り抜こうと思えば、守り抜ける
程度のエビだと思いますので、
あんまりうろたえずに、
頑張りましょう。

僕は明日朝一で会場入り。
良い試合が見られる事を
楽しみにしてます。

Let's debate, let's make friends!

2014年12月4日木曜日

今日の玉川総研タマペディア(オフグリッド生活)

スマートグリッド導入が
叫ばれてます。

かつて電力会社はそれに

「前向きではない(むしろ否定的)」

と言われてきました。
どの規格にするのかという問題もあるし、

「統一規格は独禁法に抵触する(東電)」

など色々な問題があって実用化してません。
http://www.nikkan.co.jp/toku/smartglid/sg20111214-11n-282ps.html

で、佐藤さんというご家庭のお話が今回のお題。
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/solar/20141106_674549.html

佐藤さんのブログ
http://ameblo.jp/green-note-page/

オフグリッドはスマートグリッドに
さえも乗らない、というお話。

佐藤家は3kw・hのソーラー+バッテリー。
バッテリーもフォークリフトに使う開放型の
中古バッテリー。

水の補充が半年に1回、
電極につく不純物を分解する液剤を
1年半に1回入れてメンテナンスが
必要。だけどちゃんとメンテすれば
10年持つとか。10年かぁ。メンテナンス
しながら10年となると、3ローテぐらいは
することになるからそれ、コストに入ってる?
と、ちょっと冷静に考えないと、ね。

別のお宅の話だと12kw・hのソーラーを積めば使い放題
の電力が得られるけど、コスト的には住宅建築費+500万
ぐらい。今時住宅ローンを35年で組む人もいるぐらいだから
年15万円ぐらい?月1万ちょっとのコスト。

12kwhのソーラーと70kwのバッテリーで
合計350万という試算を番組のまとめに
出されてましたねぇ。


今回の報道で大事なのは
「むりだ、無理だ」と思っていた事が
「コストはかかるけど、できなくはない」
という選択肢の提示にはなること。

コストは当然かかりますよ。
でも、コストは
「何と比べてコストを論じるか」
なのですよねぇ。
各家庭単位で年間十数万円の
コストがオフグリッドにかかるとして、
原発自体どれぐらいのコストが
かかってるのかと比べるとそんなに
大きくはない。

問題は
「オフグリッドしたら、果たしてその
 原発コストを負担する義務から
 逃れられるのか」
ということ。一生懸命オフグリッドしても
交付金やら、〜税やら、いろんな税が
投入されてるわけですし、その財源というのは
地方税だったりする訳なので、個人のそういう
努力が実質水泡に帰す可能性もあるわけです。

しかしながらそういう現状に対して
「NO」をつきつけるためにはそういう
コストを支払っても

「つまり、犠牲を払ってでも」

そういう事を訴えていかねば
現状は変わらない、という事を
学ぶ良い規格だったと思います。

ディベートの議論を聞いてると、
「犠牲を払うのはコストで、
 コスト回避に目がいきがちで
 本当に必要な価値を比較してない
 んじゃないか?」
と思う事がたまーにあります。
コスト合戦、数字合戦も大事ですが
その背景にある「論点の価値」
がやっぱり大事かなーと思うんです。

月数万円のコストをかけても
「他人の財布に頼った再エネ売電
 システムはおかしい。自給自足
 したい」という考えも一つだろうし

「発電におけるスケールメリットを
 無視した自家発電は高コスト。
 ただ、災害対策としてはメリット
 がある。両方良い所取りしよう。」
 という考え方もありだろうと思う。

つまり「どう考えて、どう行動するか」
各自が考えて行動する、考えるにしても
いろんな選択肢があった方がいい。

番組見ててそんな感じがしました。