2011年1月23日日曜日

英語の教え方研究会

急遽(というか、前々から行くつもりでいたが踏ん切りがつかなかっただけ。)、部活終了後に恵那農業高校で行われた「英語の教え方研究会」に参加してきた。40分遅れでの到着で名古屋外国語大学3年生のSさんの模擬授業を見損ね、質疑応答から参加。ほかの参加者の質疑応答からどんな授業だったかが読み取れるのも、面白いところだった。

S君の授業展開を見ると音読を中心とした授業展開で、最終的なゴールを「生徒に要約を英語で書かせる」ところにもってきていた。「英語で授業」の新指導要領ではこれもひとつのゴール設定として必要だなと思いつつ、まだ読解重視・表現軽視の指導をしている自分には大いに反省点になった。

Input > Outputであるので、Inputの絶対量は保障しなければいけない。ただ、InputがIntakeに転換する活動、また運用できるようにGrammarの育成を心がける、これにはやはり何らかの形で生徒に「英語を使う」機会を保証しなければならない。ただ、後述の西脇先生が言われていた「空読み」=意味を考えずにただ音読する、意味とのリンキングのない音読がInputになってもIntakeにつながりやすい活動かそうでないかというと、分類は難しいところだと思う。音読は回数を重ねて発話に使用される筋肉を鍛えるためには必要で、意味を考えながら英語を再生するのはかなり考えながらやらねばならないため、短時間に回数をこなすトレーニング的なことができない。そのための音読、またIntakeにつながる意味と絡めた音読、ここを「使い分けする」必要がありそうだ。

音読活動の後にディクテーション、そして英文要約と続けていく。英文要約の前にディクテーションをさせるのは賛成。できれば、ディクテーションだけでなく音読筆写も必要だと思う。ディクテーション活動として与える英文の量、書き取らせる対象(文>文(最初の単語と単語数表示)チャンク>数字・単語とタスクレベルを調整する、観点や指導段階によって使い分けをすることも大事だとその後の議論で話がまとまった。

「英語の授業のゴールは何なのか」この問いについて、どうお答えになるだろうか。自分の答えが「単語を覚えること」だったときもあり、それぞれの学校現場、生徒の実態によって変わると思うが、「中学校レベルの構文を自由時座に操り、話を理解し、英語で要約できる」、これに尽きるのではないかと思う。関係代名詞の二重限定を使う必要もないし、相関接続詞なんていう文法項目名を覚える必要もない。要は「それを使って表現できるか否か」であると思う。そのゴールを再び明らかにして、新年度を迎えたいと改めて考えさせられた。

休憩を挟んで西脇幸太先生(恵那農業高校)の実践、「バックワードデザインを意識した授業」についてご提案があった。非常に興味深い話であった。バックワードデザイン、つまりゴールから逆算して毎時間の活動を当てはめていく考え方だ。Life Hackの考え方でも非常に大切な考え方であると思う。

(以下言い訳タイムなので飛ばしてください) ただ、教科書を使って授業をしていると「え~、Open yourt textbook to page15.」と毎回言っていると自分の思考もフォーワードデザイン(いや、将来を見越してではないな、今のことか近視眼的にしか考えていないんだな)になってしまう。言葉として発してるだけでそういう思考になるはずもないのだが常に先を見越して、またはゴールから逆算して考える思考、これに必要なのは自分の指導観であり、ぶれない軸だと思う。あとは、シラバス。シラバスをどれだけ綿密に作れるか、これって大事なんだけど、春休みってそんな時間もない。いや、次年度のことを考えにくくしているんだよね~。転勤の恐怖と学年配当とか・・・。4月1日から怒涛のようにはじめていくんだから。うーん、いいわけだな。でも、次年度の配当がもし1年生ならバックワードデザイン・3年間を見通した指導に質を転換して射掛ければな、と真剣に考えているところ。20代、講師として過した為、その年その年が勝負で長期的視野に立って仕事をしなかったことが習慣化している。そろそろそれは変えるべきだ・・・。(言い訳タイム終了)

DVDによる授業研究では西脇先生の3年目研修での研究授業を元に授業研究・質疑応答を行った。最終目標を「ジェフへの、あなたなりのアドバイスを(英語で)書きなさい」という課題に設定して音読活動、ぐるぐるチェック、筆写と展開し、最後のタスクに入る。書いたもののチェックとかも大変だとは思うが、次期指導要領ではその部分も課題になってくると思われる。そうなると仕事全体の配分も考えていかなければいけないなという考えが頭をよぎる。

いずれにしても、このような機会を毎月作っている鷲見先生・西脇先生には頭が下がる。
次回は自分が高山で発表があるので参加できないと思うが、また参加できたらと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿